在留資格認定証明書の電子化で便利になった点について解説します

令和5年3月17日から、在留資格認定証明書(COE)を電子メールで受領することが可能となりました。受領した電子メールは、海外に住む外国人本人の方に転送することができます。

これまでは、在留資格認定証明書を海外に郵送する際、EMS(国際スピード便)を利用しても届く日数には開きがあり、また郵送料も高額になってしまいました。


また、従来は在留資格認定証明書を紛失してしまった場合に再発行はできず、再度初めから申請手続きをやり直す必要がありました。

この点、在留資格認定証明書を電子メールで受領した海外に住む外国人の方は、お持ちのスマートフォン等で電子メールを提示することで、海外の日本大使館などでの査証申請や日本の空港での上陸申請の手続きを行うことができます。提出を求められる場合でも、通常そのメールを印刷したもので対応していただけます。

そのため、在留資格認定証明書が発行されてすぐに遠い海外にいる外国人の方にメールで送ることができ、また、データがクラウド上に保存されているため紛失を気にする必要もありません。

このように非常に便利になるように思える在留資格認定証明書の電子化ですが、現時点ではいくつか問題点があります。

1点目は、メールのシステム的な問題です。在留資格認定証明書の電子メールは文面に【在留資格認定証明書】と書かれ、基本情報が記載されているだけです。PDFファイル等が添付されているわけではありません。そのため、このメールをそのまま転送し、メールの送信相手の受信環境が日本語表示に対応していないときなどは自動翻訳により文字化けしてメールが読めない場合があります。明確に読めない場合ならまだしも、若干の文字が変化している場合などは大きなトラブルになる危険性があります。

2点目は、在留資格認定証明書の電子化の認知度が正直あまり高くはないことです。とは言え、海外の日本大使館などでの査証申請や日本の空港での上陸申請の手続きの際にトラブルになる可能性はほとんどないとは思います。しかし、全くないとまでは言えません。

このため、当事務所では在留資格認定証明書の電子メールでの受領は取り扱っていません。従来通りの認定証明書が紙で交付される申請のみ行っています。

実は、在留資格認定証明書の電子化に伴い、紙の在留資格認定証明書についても、原本ではなく写しを提出することで海外の日本大使館・領事館などでの査証申請や日本の空港での上陸申請の手続きことが可能になりました。そのため、現在では紙の在留資格認定証明書をPDF等のデータに変換し、海外の外国人本人にメール等で送信して手続きを行うことができます。つまり、実質的には在留資格認定証明書を電子メールで受領した場合と同様のメリットを紙で取得した場合にも受けることができます。

来日した際、東京国際空港などの日本の空港で在留資格認定証明書の書面での交付を受けたか、メールでの交付を受けたかを確認されます。書面での交付を受けた場合は在留資格認定証明書の書面を入国管理局に返却するよう指示されます。後日、郵送等で返却してください。返却期限等はありませんが、更新時に返却したかどうか確認される場合があります。

なお、在留資格認定証明書の写しについては、在留資格認定証明書の表面と裏面の”両面”を”カラー”で印刷して”提出”をしてください。白黒だと国によっては受け付けてくれない場合がありますのでご注意ください。また、原本ではないためか、提出を求められる場合が多いようです。この取扱いは査証申請をする海外の日本大使館・領事館により異なる場合があります。必ず事前に直接確認をとるようにしてください。当然ですが、原本をお持ちになるのが一番確実ではあります。

また、日本の空港でも在留資格認定証明書の両面をカラーコピーで提出します。海外の日本大使館・領事館で提出した場合、日本の空港での提出用にもう一部必要になるのでご注意ください。


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